付録6.計算式集の公式
測量法第34条で定める作業規程の準則を国土地理院が定めており、その「付録 6 計算式集」が参照できます。
「付録 6 計算式集」の冒頭は、「楕円体の原子」、「楕円体の諸公式」となっています。この公式を検算に使いたいと思います。
まず、地球と見なす準拠楕円体は、GRS80と同じ、赤道半径 a と扁平率 f で定義されます。
長半径 m 、扁平率
準拠楕円体は、回転楕円体なので、赤道は半径 a の真円です。極半径 b は、扁平率 f
によって、
扁平率が分数で与えられるので、計算上、その逆数の、
を使用して、
離心率 e で表すと、
第2離心率 e' は、
扁平率 f は、
地球は地軸を軸に回転して赤道が膨らんだ回転楕円体なので、準拠楕円体の赤道は真円です。経線は全て同じ形の楕円です。極では、どの方位でも同じ曲率になります。
極における曲率半径 c は、
ある緯度 φ における平均曲率 R は、その地点を通る経線の曲率半径 M と、経線に直交する卯酉線の曲率半径 N の2つの値の幾何平均のことのようです。
緯度 φ における経線の曲率半径(子午線曲率半径)
緯度 φ における卯酉線の曲率半径(卯酉線曲率半径)
緯度 φ における平均曲率半径
ここで、
- > options(digits=16)
- > # 楕円体の原子
- > a <- 6378137 # 長半径(赤道半径)
- > f = 1/298.257222101 # 扁平率
- > # 諸元
- > F <- 298.257222101 # 逆扁平率
- > (e <- sqrt(2*F-1)/F) # 第1離心率
- [1] 0.08181919104281578
- > (ed <- sqrt(2*F-1)/(F-1)) # 第2離心率
- [1] 0.08209443815191719
- > (b <- a*(1 - f)) # 短半径(極半径)
- [1] 6356752.314140356
- > (c <- a/(1-f)) # 極での曲率半径
- [1] 6399593.625864023
- > # 緯度36度の曲率半径
- > φ <- 36/180*pi
- > W <- sqrt(1-e^2*sin(φ)^2)
- > V <- sqrt(1+ed^2*cos(φ)^2)
- > (M <- a*(1-e^2)/W^3) # 子午線曲率半径
- [1] 6357482.43754967
- > (M <- c/V^3)
- [1] 6357482.437549669
- > (N <- a/W) # 卯酉線曲率半径
- [1] 6385525.660720105
- > (N <- c/V)
- [1] 6385525.660720105
- > (R <- sqrt(M*N)) # 平均曲率半径
- [1] 6371488.620609066
- > b/W^2
- [1] 6371488.620609066
- > c/V^2
- [1] 6371488.620609066
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